ロリ子のきょうの料理おしゃべりクッキングゥ(๑•̀ㅂ•́)و✧レシピ本出して創味食品とコラボしたい☆

コラム

「出汁をなめるな」

ある冬の日、お鍋を食べているときにヒゲが唸りながら自戒として言った言葉が、この「出汁をなめるな」でした。わたしの思いつきアレンジで、味気ないポン酢味に陥りがちだったいつもの水炊きの煮汁に、手持ちのあらゆる出汁の素を加えたのがきっかけでしたわ。

うま味を足すだけで、こんなに味に深みが出るものなのかと感動したものです。塩味や醤油味を足すぐらいしか味の変化をつけられないと思い込んでいた視界が、パァァっと広がりましたの。

お酒を飲み慣れていると、ノンアルコール飲料を飲んだときに感じる『味の足りなさ』ってありますでしょ。ビールの味だと思っていたものは、アルコールの味だったと知ったときの驚きに似ています。

普段から食べ慣れ、味を知りすぎているせいで気づきにくいのが出汁のうま味なんですのよね。酸味(さんみ)・甘味(かんみ)・塩味(えんみ)・苦味(にがみ)の四基本味に加わるべき第五の基本味として「うま味(うまみ)」が存在しますが、このうま味あじを表現する言葉がなかなか難しくて見つからない。説明の難しい味覚なんですけれど、たしかに味が存在するので、無いと『足りない』のがわかるのよ。

とはいえ、そんなに本格的な科学分野な部分まで理解せずとも、料理に足せば美味しくなるいろいろな『うま味』を味わえるのが、だしの素です。

昔は味の素などが「自然のものではない化学調味料だから体に悪い」「どんどん使う量が増えるように仕組まれた覚醒剤と同じ薬(見た目白い粉だからw)」「ガンの元になる」とか散々な言われようで、今考えるとバカみたいなんですけれど、当時は本気で恐れ嫌っていた人も多いと聞きます。

自然の植物から、人間が美味しく感じる成分だけを抽出する技術なんて、大昔の人からしたらちょっとした魔法ですわね。魔法は高度な化学だと言いますから、知らないなら恐れて当然だと思いますわ。

でも今の時代は、その魔法を大いに利用して食事をより美味しく味わうことになんの罪もありませんから、どんどん利用していくべきだと思いますのよ。

よく昭和の感覚をひきずったままの化石人間は、

「出汁は時間をかけて丁寧に取りましょう」

なんて言いますけれど、情報収集手段がテレビと新聞ぐらいしかない時代ならともかく、今は人間が一日に行う作業が複雑になりすぎて、一分一秒が貴重な時代。

そんな悠長に飯の支度に時間をかけていられない人が多いから、いまこれほどまでに時短・手間なし簡単といった料理に時間をかけないための調味料が数多く出回っているのだと思います。

理屈はわかっていても、親やお姑さんなど古い時代の人から冷凍食品やレトルトなどの便利なものを使うと苦言や文句を言われている方は多いでしょう。実際、わたしも周囲の古い主婦からは言われたことがございます。『そんな塩分高いものを使ってるの』『化学調味料だけなんて』などなど。

わたしからすれば、うっせぇわしかないのです。塩分ぐらい味見て調整するし、まず化学調味料って何か説明できます?言ってみて??その危険性まできっちり科学的根拠添えて言ってみて??ですわ。発がん性物質云々いうおばちゃんもいますけれど、水も塩も発がん性物質入ってるんですけどそれは?ですしね。

そんな無根拠でもなぜか自信たっぷりに他人様の食事に文句をつける人々に当たっても、負けないでね。いずれその人達も「カメラに目を合わせると魂が抜かれる」と言って死んでいったひとたちと同じ枠に入ります。

そんな意味のない苦言に合わせてやる必要はないと思います。テキトーな文句だけは出てくる人たちに限って、あなたのお金や時間を代わりに補ってくれる申し出なんてしませんし。だから無視よ、無視。

話がそれたけど、わたしが出汁のうま味にハマってから、いろいろなうま味調味料を求めて彷徨いました。いろいろ厳選した中で、これだけは常備しておきたいと思って冷蔵庫にストックしているものは現在11種類。

ロリ子さんちの冷蔵庫の中

鶏ガラスープ、牛だし、かつお風味のほんだし、昆布だし、海老だし、帆立だし、あさりだし、あごだし、煮干し粉末、干し椎茸粉末、干し海老粉末、昆布粉末ですわね。

粉末類はAmazonにも売ってますし、干し椎茸や干し海老などはフードプロセッサーで砕いて粉にしただけのものです。余計な塩味がついていない、純粋なうま味の元としてとても重宝しますわよ。

余談ですけれど、入れている容器は100円均一セリアの角型調味料ボトル500mlです。

狭い冷蔵庫の棚に重ねて保存できて使い勝手が良かったの。立てて保存するのではなく、寝かせて保存するのでフタにマスキングテープで名前書いておけば迷いませんし問題なし。フタの内側の線でちょうど大さじ1として計れるのもポイントが高いので重宝しています。

たまたま近所に世界一大きなダイソーがあるので探しましたが、このボトルだけはセリアにしか売ってなかったのよね。キャンドゥにもない。

お店の人に言えば取り寄せてくれるかもしれないから、JAN4982494326308 で問い合わせてみてくださいな。

ではロリ子さんち御用達の、おすすめ出汁の素をご紹介しましょう。

  • 魚系

どれだけ料理センスのない初心者でも、これと味噌を入れれば立派にかつおだしのきいた美味しい味噌汁が作れます。そのぐらい出汁の素界のキングオブキングですわ。ただ、結構な塩分が入っているので入れすぎ注意ですわよ。

『あご』とはトビウオのこと。かつおとはまた違った味の違いがあります。ラーメンやつけ麺などの味の濃いスープにしても負けない風味の強さと、口にしたときに鼻へ抜けていく独自の甘さが素晴らしい出汁の素ですわ。こちらも塩分が入っているので、塩や醤油と合わせて使うときは注意ね。

いわゆる『魚粉』と言われる主なものですわね。これにかつおぶし粉末などをブレンドしたりして、つけ麺スープやお好み焼きなどの粉ものにうま味をプラスします。煮干しを粉にしただけなので塩分はそんなにないですわ。我が家の猫のカリカリごはんにちょっとまぶしてあげたりすると、味変になってとても喜んで食べます。

我が家のうどんだしはこれがないと始まらない。いろいろ試しましたが、この白だしに薄口醤油をちょっと合わせたものがロリ子的ベストうどんだしになります。塩分がかなり高いので、この白だしで色をつけようとしないように。明太クリームなどのホワイトソースを作るときにこれを入れると、和風ホワイトソースになってグレードが上がります。

ヒゲが大好きで、そばつゆとそうめんつゆはコレ以外認めません。創味食品の社屋の近くを通るときは拝むレベルで惚れ込んでいます。出汁というよりは出来上がったつゆなのですが、かつお・さば・にぼしのバランスが本当にちょうどよい。さすが業務用御用達。いわゆるなめんつゆレシピでも、このつゆを使うか使わないかで大きな差が出ます。

  • こんぶ系

味の素の昆布だしと迷いますが、食塩が入っていないのでリケンに軍配が上がりました。昆布のうま味は関西人でなくても必須だと思います。わたしのレシピにもある、和風野菜サラダのイージーモードにも必要不可欠です。味噌汁やうどん出汁、浅漬けなどの素材の味を活かしたいときに使えてとても便利ですわよ。

とても細かい粉末になった昆布そのもの。浅漬けなどのときにダイレクトに加えると、漬物の色は悪くなりますが、とんでもないうま味でぶん殴ってくるタイプの漬物になります。パウダー状なので、軽すぎて袋から出しにくいなど若干の使いにくさはありますが、昆布独特のぬめりも出るため濃いうま味を味わえますわ。

  • 魚貝系

あさり味のスープがこれだけで完成してしまいます。あさり以外にも牡蠣・海老・昆布・にんにくなど色々入っているので他の出汁の素と合わせる必要がなくて楽。ただひたすら塩分が強いので、あさりの味だけ足したいときは注意が必要ですわ。壺ニラやキムチなどを漬けるときに入れると旨さのグレードが跳ね上がります。

『化学調味料無添加』って、アータの存在自体がいわゆる化学調味料ですけどバカなの??と思いますが、この表示があるだけでなんとなく安全な気がして安心する人もいるんでしょうね。パッケージは気に入りませんが、顆粒状で溶けやすい形状をしているので炒飯やあんかけに適しています。塩分は強めなので、塩代わりに使ってもいいぐらいよ。鶏ガラスープしか持ってないなら、次に買うスープの素はこれね。

直接なめると、某えびせんの味がするぐらいにしっかりとした海老風味が入っています。海老を使った料理のブーストに大変役立ちます。ですがこちらも塩分強めなので、塩代わりに利用すると丁度いいかもしれません。卵と相性が良いので、かきたまスープや卵焼きなどにちょっと加えると、味に深みが出ますわ。

海老の姿かたちを活かして酢の物や汁物に使うだけでなく、干した海老をフードプロセッサーで粉砕して粉で使うのがロリ子流です。海老そのものですから塩分控えめで、より濃いうま味を堪能できます。味噌汁だけではなくカレーやパスタソースなどに入れると、味の幅が広がりますわ。経済的なのでおすすめよ。

鯛だしを探していたんですが、さすがにメジャーな出汁ではないだけに見つからず、現状この鍋キューブで代用しています。あっさり澄んだスープで魚系のラーメンを作るときに利用しています。お刺身を乗せたご飯にかけて、鯛茶漬けもできますわよ。

  • 鶏ガラ系

鶏以外に入っているものが塩と野菜エキスなので、あっさりめの鶏ガラスープになります。形状が顆粒ではなく粉末状なので、湿度で容器のフタに残りやすいのが悩ましいのですが、このややしっとり気味の理由は、鶏油を含んでいるからなので納得ですわ。和洋中なんでも合う、万能性が高いだしの素です。

鶏ガラエキスに乳糖とポークエキスが追加で入っているので、やや甘め強め濃いめの味になります。このままスープになるぐらいの塩分を持っているので、入れすぎには要注意ですわ。麻婆豆腐や青椒肉絲などの辛い味やオイスターソースなど濃いめの味に負けない風味を付けたいときに重宝します。顆粒なので溶けやすいのもいいわね。

我らが創味食品の代表スープの素です。創味シャンタンにも、無印とDXがあります。家庭用なら油分の多いDXで十分ですわ。冷蔵庫に入れて保管していると、カチカチに固まってしまいますが、フォークを使えば大さじ計量が可能です。脂分と塩分が多いだけ、口当たりもよくスープ単体として非常に美味しいものになりますので、スープベースとして使うときは注意が必要です。

  • ビーフ系

牛エキスの配合率は低めなのですが、醤油やこしょう・にんにく・たまねぎなどの牛エキスを活かす食材も一緒に入っているので、肉団子やハンバーグなどの肉ダネ下味をコレひとつで終わらせることができるのが利点です。スープとしてもお湯を注ぐだけで美味しく頂けます。つまり塩分多め。

昭和の時代からCM効果でド定番。カレーやシチューに入れると美味しいことだけは知られていますが、牛ベースなのはあまり知られていないようです。牛脂と香味野菜のお出汁で、塩が入ってはいるものの強い味ではありません。あくまでブイヨンであり、味付きのコンソメではないのよ。和洋中使いやすいので、牛系を持っていないなら、まずはこれね。

  • 野菜系

我が家では干し椎茸を粉にしたものをストックして使っています。どうせ砕くから、お得な丸のままの干し椎茸を使います。傘より、軸のほうが濃いお出汁が出ますしね。味噌汁はもちろん、カレーや麻婆豆腐、ミートソース、ドレッシングなど登場頻度はとても高いです。椎茸様様。

肉系も魚系も一切入っていない、野菜のみのだしパックです。これをマグカップに入れてお湯注ぐだけで、全身に染み渡るお出汁が飲めます。袋を破って野菜炒めなどのときに入れると、奥深いうま味を味わうことができます。色々足せない赤ちゃんの離乳食や介護食、ポトフやにゅうめんなど繊細な薄味スープに使えます。

出汁は裏切らない。

料理初心者にありがちな、味見をした上で塩を入れすぎた、醤油を入れすぎたなどで味を濃くしすぎてしまう失敗は、無意識に舌が覚えている『うま味』を基本調味料に求めたことで起こる事故だと思っています。

ちょっと味が薄いなと感じたら、だしの素を入れる。

そのぐらいの感覚で、だしの素を利用して良いと私は考えています。塩は入れすぎたら取り返しがつきませんが、うま味はまだ入れすぎヤバすぎになるまでの味の幅が大きいので、料理全部をダメにする確率は低い。最近は、醤油にもソースにも出汁を入れたものが出回るようになりました。もっと気軽に、うま味を楽しめるようになればいいですわね。

ロリ子

ロリ子さんちと同じものはAmazonで買えます。

おすすめ

5 1 vote
Article Rating
Subscribe
Notify of
guest

0 Comments
Inline Feedbacks
View all comments
0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x